空き家を放置し続けるとどうなる?

空き家を放置すると起こる深刻な問題

建物の急速な劣化が進行します

人が住まなくなった家は、想像以上に早く劣化が進みます。

湿気・カビの発生

  • 換気不足により室内の湿度が上昇
  • 畳や床材にカビが発生し、悪臭の原因に
  • 壁紙の剥がれや木材の腐食が進行

害虫・小動物の侵入

  • ネズミやハクビシン、コウモリなどが住み着く
  • シロアリによる建物の構造材への被害
  • 蜂の巣の形成により近隣住民に危険が及ぶ

設備の故障

  • 水道管の凍結・破裂による水漏れ
  • 給湯器やエアコンなどの機器の故障
  • 電気系統のトラブルによる火災リスク

近隣住民への迷惑と法的リスク

景観の悪化

  • 雑草の繁茂により近隣の美観を損なう
  • 不法投棄のターゲットになりやすい
  • 治安悪化の要因となる可能性

法的な問題

  • 特定空家等に指定されると行政指導の対象に
  • 最悪の場合、強制解体とその費用請求
  • 固定資産税の優遇措置(住宅用地特例)が適用されなくなる

実際にあった事例

事例1:配管破裂による水害

東京都内の一戸建て住宅で、冬季の凍結により配管が破裂。気づかずに放置された結果、隣家の床下まで浸水し、賠償問題に発展。修繕費用は200万円を超えました。

事例2:害獣による被害拡大

大阪府の空き家で、屋根裏にハクビシンが住み着き、糞尿による悪臭と建材の腐食が発生。近隣住民からの苦情により行政指導を受け、最終的に300万円の修繕費用がかかりました。

事例3:特定空家指定による強制解体

神奈川県の築30年の住宅が特定空家に指定され、所有者が対応しなかったため行政代執行による解体が実施。解体費用150万円の請求を受けました。


だからこそ、定期的な管理が不可欠です

月1回の巡回点検で未然に防げること

建物の健康状態をチェック

  • 屋根、外壁、基礎部分の目視確認
  • 室内の換気と湿度管理
  • 水回りの作動確認と通水

敷地の美観維持

  • 雑草の除去と庭木の剪定
  • 郵便受けの整理
  • 不法投棄物の撤去

緊急時の迅速対応

  • 台風後の被害状況確認
  • 設備の故障や水漏れの早期発見
  • 近隣住民からの相談対応

管理により守られる大切な資産価値

適切な管理を行うことで、将来の選択肢が広がります:

  • 売却時の価値維持:管理された物件は査定額が大幅に向上
  • 賃貸活用の可能性:状態の良い物件は借り手が見つかりやすい
  • リフォーム費用の削減:定期メンテナンスにより大規模修繕を回避

空き家は放置すればするほど、取り返しのつかない状況に陥ります。しかし、適切な管理により、大切な資産を守り、将来への選択肢を残すことができるのです。